もうすぐクリスマスです。
うつ病になってからこういう行事とは本当に縁がなくなりました。
最後にクリスマスを祝ったのは２０年くらい前のことです。
子供のころは楽しみでした。
まだ多くの日本人が貧しかった時代です。
パーティを開いたり、プレゼントを贈るということはありませんでした。
家にはボール紙でできたツリー用の飾りがあったのです。
それを近所の雑木林からとってきた小ぶりの木につけていく。
ただそれだけのことですが、まだテレビがなかった頃、これは大きな楽しみでした。
見慣れた景色の中に非日常的空間ができる。
わくわくしたのをおぼえています。
パン屋にはケーキも売っていました。
ところがこれがひどくまずい。
生クリームではなくバタークリームでデコレーションしてある。
口の中にいつまでもバターの油が残って閉口したものです。